江戸の敵は長崎で討て!
投資を始めると、1つ1つの銘柄それぞれで利益を出そうと考えがちになります。
これは、損したくない、という意識が強くなりすぎ、それが1つ1つの銘柄それぞれに対して意識するようになるためです。
その結果、例えばソフトバンクの株を持っていたとして、その株価が下がった場合、「下がった株価でさらに買うと、平均取得価格(その銘柄を買うのに必要とした金額)が下がるから、次に上がった時に利益になりやすい」と考え、さらに買い増ししてしまうことがあります。
このような買い方を「ナンピン買い(がい)」と言います。
ソフトバンクの事業を吟味した結果将来的にまた値上がりする、と思って買うのならばそれは構わないのですが、平均取得価格を下げるためだけに買うのは「損をしたくない」という思いからくる一種の逃げであり、するべきではありません。
資産形成に重要なのは、なんでしょうか。
それは「資産全体が増えること」です。ですから、ソフトバンクが下がっても、トヨタが上がった結果資産全体が増えるのであればそれでいいのです。
江戸の敵(かたき)を長崎で討つ、という言葉があります。
これは関係のないところでやり返して気を晴らす、という意味ですが、資産形成においては有効な考え方です。
「ソフトバンクで負けたらトヨタで勝とう」という気持ちでいればいいのです。パチンコで負けたから競馬で取り返そう、というのと同じですね。
実際に乗り換えてもいいですし、そう思いながら気長に持つのでも構いません。
「ソフトバンクで取り返そう」という気持ちにならないように気を付けてください。
それでは、また。
【余談】
投資情報ではありませんが、面白い本をご紹介します。
アメリカの50州の成り立ちや特徴などをまとめた、「地図でスッと頭に入るアメリカ50州」という本です。
アメリカ50州の経済データが日本の都道府県と比較されていたり、住民の性質について触れられていたり興味深いテーマが多いです。
また、アメリカには南北戦争が大きな影響を与えていることがよく分かります。
1日1州(多くても4ページ)ずつ読むなどすれば負担なく読み進められると思います。
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